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第1回 ハッピーを大きくしたプレミアムビール
狩野卓也


第2回 変わりゆく饗宴外交
西川恵


第3回 かかりつけの名医のみつけ方
松井宏夫


第4回 日本の赤ワインの礎「マスカット・ベーリーA」
坂田 敏


第5回 週末はいつもアウトドア
廣川健太郎


第6回 不可能の壁を超える実践優位のマーケティング
石井淳蔵


第7回 ブレンダーという仕事
輿水精一


第8回 過去の体験が濾過されて曲になる
村井秀清


第9回 グラスはつくり手と飲み手をつなぐ
庄司大輔

第10回 落語を世界へ 英語で伝える日本の話芸
立川志の春


第11回 和食は「ご飯がたべたい」料理の文化
阿古真理


第12回 若者のための酒場歩きガイド
橋本健二


第13回 画像で気持ちが伝わる ネット口コミが市場を動かす
徳力基彦


第14回 創業60周年 復活した十三トリスバー
江川栄治


第15回 カクテルバーのコミュニティ
豊川紗佳


第16回 次に目指すは日本のバー文化の底上げ
坪倉健児


第17回 カクテルアワード受賞経験を倉敷で活かす
松下知寛

第18回 地域でつくるオペラアカデミー「農楽塾」
中嶋彰子

第19回 「消費されるワインの最高峰」を目指して
椎名敬

酒論稿集
酒器論稿
かかりつけの名医のみつけ方
■ビール3缶で幸せな気分に
 ―― ところで松井さんは、これだけ医師や健康に関する本を書いていらっしゃいますが、日常生活は健康的に過ごしていますか。

松井 昔は、酒を飲んでからも夜中に原稿を書いていましたが、50歳を過ぎたころからそういう生活をやめて、完全に朝型に切り替えました。今では、特別なことがない限り、夜の10時過ぎには就寝して、朝は4時30分頃に起床して原稿を書きます。

 ―― 4時30分に起床とはずいぶんお早いですね。そうすると、ふだんはあまりお酒を召し上がらないのでしょうか?

ビールは3本松井 いえいえ、私は365日晩酌を欠かすことはありません。自宅で原稿を書いているときは、夕方6時30分になったら食事と一緒に缶ビールを3本飲みます。かつては500ml缶でしたが、今は350mlです。

 ―― 350mlを3本ですか。500mlを2本のほうが経済的でよいような気がしますが。

松井 三本開けるのがうれしいのです。暑いときは、晩酌で缶ビール三本飲んで、入浴後にキンキンに冷やした『オールフリー』(ノンアルコール)をもう一缶というケースもありますが、アルコール量としては、定量を守っています。

 ―― 日本酒やワイン、ウイスキーなどはお召し上がりにはならないのですか?

松井 なんでも飲みますが、ビール以外はチビチビ飲むことになりませんか。私はビールをグーっと飲むときに幸せを感じるので、とりあえずビールではなくて、最後までビールです。
 自分が、おいしいと思うものは少しの量でも満足できて幸せな気分になります。よくダイエット食でおいしくないものを食べている人がいますが、これは長続きしません。量は少なくてもいいからおいしいと思うもの、好きなものを食べれば、身体は満足できるのです。だから、私は自分で選ぶのなら本物と思い、オールモルトのビールにします。『ザ・プレミアム・モルツ』はホップの香りやコクのあるのど越しがたまりません。お酒は、適量を守れば免疫力もアップします。毎日、日本酒換算0.7合くらい飲むと一番免疫力が高くなります。しかしここで止めるのが難しい。それでも二合くらいまでなら飲まない人と同じくらいで害はありません。

■休肝日は俗説
―― 適量のほうはかなり厳格に守っておられますが、毎日飲むということは休肝日はないのですか?

松井 よくそういう人がいますが、休肝日が肝臓によいというのは何も根拠はありません。そもそも心臓や肝臓などは、人間が死ぬまでずっと働き続ける臓器で、休むのは死ぬ時です。休肝日の話が広く世間に広がったのはある高名な医師がNHKの番組で、たまにはお酒を休むのも肝臓によいですねと発言でしたことがきっかけで、休肝日という言葉が広まってしまったわけです。毎日二合程度まででしたら、休肝日を設ける必要はまったくありません。飲みすぎると肝臓癌になると誤解している人も多いですが、日本の肝臓癌の原因の大多数はウイルス性肝炎によるもので、アルコール性によるものは5%程度でした。最近はウイルス性の肝炎によく効く薬が開発されて、肝臓癌全体が減っているので見かけ上はアルコール性が増えてきましたが、それでも15%程度に過ぎません。

―― これは酒飲みにはうれしいお話ですね。ところで、これから忘年会、新年会などが多くなりますが、二日酔い防止のための秘訣などありますか?

豆腐松井 当たり前ですが、自分の適量をきちんと知り、それを守ることです。ただ宴席で注ぎ合いになるとどれくらい飲んだかを把握しにくくなるので、そこには気をつけないといけないですね。お豆腐とかなるべく良質のたんぱく質のものを一緒に食べること。あとは、あらかじめウコンとかセサミン(ごま)、柿を摂っておくとある程度の予防効果はあります。私は肝機能を高めるサプリメントを飲酒の前後に飲みます。

―― それでも飲みすぎてしまったときはどうするのがよいですか?

松井 飲みすぎてしまったときは飲酒後でも、サプリメントを摂ることと水分をできるだけ多く補給することです。ただし、汗とか尿で出せるアルコールはだいたい摂取量の20%くらいで、残りは時間をかけて肝臓で分解するしかありません。
―― そもそも二日酔いにならないための心得ってありますか?

松井 あまりすすめられる方法ではありませんが、ひどい二日酔いを経験して、限界を超えたときのつらさを身をもって知るというのも効果があります。私の失敗談ですが、20歳の頃に祖母が亡くなって、いとこと燈明番をしながら一晩中ビールを飲み明かして、三日酔いになったことがあります。大瓶で10本までは飲んだ記憶がありますがその後は何本飲んだかわかりません。10分おきにトイレに行きたくなり、翌日の告別式には出られませんでした。一日中頭痛がひどくて、結果的には翌々日までアルコールが抜けませんでした。父親から自分の適量をわきまえなさいときつく言われ、それからは上手に飲めるようになりました。


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