時代や文化とリンクしたお酒に関する旬の情報サイト
酒文化研究所ホームページ
会社概要酒文化の会メールマガジンContact UsTOP
イベント情報酒と文化コラム酒文研おすすめのお店酒文化論稿集酒飲みのミカタ特ダネ
海外の酒めぐり日本各地の酒文化見学できる工場・ミュージアム酒のデータボックスアジア酒街道を行くリンク集

 
<論稿集トップへ

食と酒におけるイタリーメイドの世界戦略

女性は酒をどう選ぶ

「とりあえずビール」衰退の背景

一〇年後の酒市場 何が増えて何が減る

オープン価格化で
  あなたの仕事はどう変わる?


デフレ時代の
  ハイクラス活性化戦略


本格焼酎の産地呼称
  を考える


機能分化する酒類販売

広告規制と酒類
  マーケティングの将来


酒造メーカーと農業
 の新たな提携条件


灘五郷の伝統と革新
酒論稿集
酒と健康
一〇年後の酒市場 何が増えて何が減る
一〇年後の消費量最低でも四%ダウン
 最後に課税数量の推移から、今後の酒類タイプ別の変化を推計してみよう。推計方法は@一〇年間(一九九三年〜二〇〇三年)、五 年間(一九九八年〜二〇〇三年)、直近の前年比(二〇〇三年:二〇〇二年)の増減率を算出し、A家計調査で確認したユーザー構成 から今後の増減の基調を考慮し、B以上から基本増減率を設定したうえ、増減率の大きなものは一定期間後、増減率幅を逓減させる、 である。
 以上の推計結果が図表8である。この試算によると総量は 二〇一〇年に九二八万キロリットル(対二〇〇三年比九七%)、二〇一五年で九二一 万キロリットル(同九六%)となる。本稿の冒頭で検討した、成人一人あたりの酒類消費量と成人人口の将来推計からの試算では、二〇一〇年が 九三四万キロリットル(対二〇〇二年比九九%)、二〇一五年が九〇一万s(同九六%)である。二〇一〇年では二つの推計値ともかなり近い。二〇一 五年では二〇万キロリットルの差がるが、成人人口数が二〇一〇年から二〇一五年の間に減少に転じるため生じたものと考えられる。
酒類タイプごと構成比の変化を見ると、焼酎とスピリッツ類の増加が目立つ。焼酎は二〇一〇年に甲類と乙類 がそれぞれ単独で清酒タイプを上回り、二〇一五年には構成比は甲類九%、乙類一二%に達する。スピリッツ類は現在の構成比は一% に満たないものの、二〇一五年には四%を占めるという予測されている。これは主としてミックスドリンクのベースとして飲まれるこ とで増加すると考えられ、リキュールの増加とともに低アルコール飲料の拡大を意味している (図表9)。
 減少するもので目立つのは、構成比六七% を占めるビールタイプが、二〇一五年には五六%まで縮小することである。清酒やウイス キーも減少するが、すでにかなり小さなボリュームとなっており、全体を左右するほどの動きにはならない。
 この予測のなかで注意しなければならないのは、高齢化による飲酒スタイルの変化を見込んでいない点である。これまでの延長上で 将来を推計したが、飲酒量の多い現在の五〇代が加齢とともに飲酒量を減らすのか、他酒類にシフトするのかで、市場はかなり変わっ てこよう。そして、酒類業界は切実な問題として、消費量減少時代の展望を描かなければならない。

月刊酒文化 2004年 11月

<<前頁へ      次頁へ>>