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古代米へのチャレンジは 農業へのアンチテーゼ
この古代米には、初めて仕込んだ年に杜氏が尻込みして、とうとう須藤氏自ら精米したといういきさつもある。
「ニュースを聞いたときから、こう精米して、麹菌はこう付けると、もう頭の中でできていましたからね。でもこの米は不思議な米でした」稲は背丈が高く、たれた穂先の高さは成人男子の背丈くらいもある。
「そう聞くと弱そうに聞こえるでしょう。でも稲本来の免疫力がとても強かったので、無農薬、無肥料で育てました」須藤氏に言わせれば、本来稲は強かった。稲を弱くしてきたのは人間自身ではないだろうかと言うのである。
「樫の木の根元を見たことがありますか。昔の樫の木の根元には、絶対に草が生えていないんですよ。人間は品種改良することで、その植物の免疫力も奪ってしまったと思いませんか。そんな植物から作られたものを食べていたのでは、健康にいいはずがありません」彼が二〇〇〇年前の米を探し、土壌の改良をしていない、二〇〇〇年前の土に近い田に植えたのは、こんな農業へのアンチテーゼでもあると言う。
「味や香りをとやかく言う前に、酒は人間にとって一番体に良いものであるべきなのです。これは米作りにも同じことが言えますが」
かつて軒先で冷める酒が良い酒と言われてきた。それは家の中で飲んで、最後にお茶を飲み、外に出て軒下に立ったときにはもう冷めている、酔い覚めの良い酒と言う意味である。
「早く覚めるということは、結局肝臓に優しいということでしょう。そんな酔い覚めの良い酒、体に良い酒を造ることを目指しています」酔い覚めの良い酒を造るには、良い水、良い米、しっかりとした技術できちんと造る、醸造技術が要求される。

リスクを覚悟で 無濾過本生を醸すし
二五年前から、全国で初めて一年を通じて無濾過本生を造り始めた須藤本家。もちろん火落ちしたらどうするのかなどと反対も多かったが、やることをきちんとやっていれば大丈夫ということで決行した。無濾過本生という商品は、手を加えないため再現性が薄い酒なので、かなり高度な技術をもって醸さなければ、毎年同じ商品を提供し続けることはできない。「特に無濾過ですから、蔵人も手が抜けませんね。でもプロなんですから。お客様からお金をいただく以上、どんなに年によって条件が違っても同じ結果にしなければ。と言うより、前の年より少しでも良い商品を造らなくてはいけません」また無濾過は変化が早いということで、売る店も管理のしっかりとしたところを選んでいる。そこには造る以上、お客様が飲むところまで責任を持ちたいという蔵元の意気込みがうかがわれる。

須藤本家株式会社
茨城県西茨城郡友部町小原2125
電話 0296(77)0152
FAX 0296(77)4627
お酒の四季報(1998年秋号)

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