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過去記事一覧

腕利き女性バーテンダーと酒を語る

北の都で森香るハイボール

すばらしき洋酒酒場―札幌編

ハイボールバーのパイオニア

札幌でやさしくスイーツハニーハイボール

新千歳空港にハイボール横丁

ご当地ハイボールの旅―南九州編

ご当地ハイボールの旅―博多編

ご当地ハイボールの旅―熊本編

ご当地ハイボールの旅―大分編

ご当地ハイボールの旅―神戸編

ご当地ハイボールの旅―京都編

アンクルトリスを訪ねて西東

東京もつ酒場エビス参

がってん寿司上海2号店

HIGH BALL BAR 新橋 1923

ハイボール酒場胡同小吃

たもたも

こちら○特漁業部

SAKE HALL HIBIYA BAR

博多おおやま

St.John’s Wood セント・ジョンズ・ウッド(札幌)

なだの木西中洲本店

酔灯屋 祇園店

すすきのさかな屋

すすきのジンギスカン

広島ええじゃん料理 四季や

KORE庵ダイニング古街玉秀

牡蠣屋

かき船かなわ

陳麻屋

ごま厨

スタンドバーCUVEE(キュベ)

ハイボール酒場ヴィンテージJr.

ギンダコハイボール横丁

小岩屋ホルモンとボール

ワタル(新橋)

築地銀だこ
  ハイボール酒場


日本と海外の酒めぐり
あの店この店ハイボール
  
すばらしき洋酒酒場−札幌編
■熟練のカクテルバー「Bar Stars 2003」
究極のハイボールはシンプルながら隙がない  日本を代表するカクテルコンペティッションである「サントリーカクテルアワード」。2011年の大会で入賞したお店が札幌にあると知って訪ねてみた。ススキノの交差点から1ブロック西側の飲食店ビルの4階にある「Bar Stars 2003」だ。ネットでの口コミをチェックすると、どなたも野呂竜二マスターが客の好みに合わせてつくるカクテルを絶賛、特にモスコミュール、究極のハイボール、季節のフルーツのフローズンカクテルが人気らしい。
 アワードの入選作「Blessing(ブレッシング) 〜祝福〜」を注文すると、クリーム色のジャケットを着た長身の野呂さんが、気取らず崩れ過ぎない感じで、開発秘話を話しながら手際よくつくってくれた。ビーフィーターとクレームドカシスをベースに、マンダリンオレンジとライムのジュースを加えたショートカクテル。ジンとカシスの相性の良さに驚かされながら、極上の一杯を心地よくいただく。
「実はリッキー部門でも入賞しまして」と照れ笑いしながら野呂さん。「カンパリにグレープフルーツという鉄板の組み合わせです」と。もちろん2杯目はこれ。
 ふとカウンターにさりげなく置かれていたスタンドメニューに目が行く。プロバーテンダーがつくった「究極のハイボール」とある。次はこれに決まりと思いながらリッキーをごくごくと飲み干して、3杯目をオーダー。それから野呂さんの手元をじっと見る。まず冷凍庫に入っていたウイスキーを取り出し、タンブラーにちょうど2個入る大きさにカットしたキューブアイスを入れてから、ゆっくりと注ぐ。軽くステアして氷にあたらないようにそっとソーダを加えて、最後にマドラーで氷を1回上下させてできあがり。
 「居酒屋のハイボールもいいですけれど、カクテルづくりをしっかり勉強したバーテンダーのつくったものをじっくり味わうのもいいでしょう」。そう語り掛けられているような気分で店を出た。
カクテルアワード2011入選作「Blessing(ブレッシング) 〜祝福〜」
Bar Stars 2003
札幌市中央区南3条西4丁目西向き 南3西4ビル4階
 011-207-0400
WEBサイト>>
■老舗バーを訪ねる「オールドサルーン1934」
 北海道の開拓が本格化するのは明治以降のこと。大正時代の終わり、札幌の中心部にあった遊郭が移転、跡地に映画館や飲食店が密集するようになり歓楽街を形成する。これが後に日本を代表する歓楽街となるススキノだ。
 いま、ススキノにあるバーは100軒を超えるという。始まりはどんな店だったのか、雰囲気だけでも知ってみたいと思い老舗と言われるバーを歩いてみようと思った。
 最初に向かったのは札幌グランドホテル。1934年(昭和9年)に北海道で初めて開業した本格的な洋式ホテルである。ラウンジバー「オールドサルーン1934」はアメリカ東海岸風の落ち着いたスタイル。広いフロアーにはいくつものテーブル席が設けられている。
このホテルバーのオリジナル「奏 (かなで)」 カウンター席にしてジンリッキーをオーダーする。キリッと冷えてすっきりとおいしい。ラウンジバーだからだろうか、かしこまった感じはなくカジュアルでわいわいと寛げる雰囲気。フロアーでは飲み放題のコースプランのお客さんが何組かいるらしく、バーテンダーが忙しくカクテルをつくっている。
 2杯目はこの店のオリジナルの「奏 (かなで)」。第25回HBA(ホテルバーマンズ協会)の創作カクテルコンペティッションでグランプリを受賞した作品。草原のようなグリーンが美しいカクテルで、ショートスタイルだがアルコール度数は20度くらいと比較的低く気軽に飲める。
アシスタントの彼女はまだ新人。胸には若葉マークのバッジが ひと息ついた様子だったのでバーマンに「このホテルには開業した時からバーがあるのですか?」と聞いてみた。若い彼は「バーができたのはしばらく後と聞いています。今のメインバーの「キャラベル」は1973年(昭和48年)に旧館が取り壊された時に一度途切れまして、1975年(昭和50年)の新館ができて再開しました。ここの店は1985年(昭和60年)に別館ができた時にオープンしたのですが、バーカウンターの背中の壁の煉瓦は休館の外壁だったものを使っています」と説明してくれた。後でホテルのホームページを見てみると、1952年(昭和27年)に営業を再開した時の新聞広告に「グリル、バー、コーヒーショップ」と施設が紹介されているから、この時にはバーがあったのは間違いない。ちょうど60年前になる。
サントリー山崎蒸溜所のオーナーズカスクを発見。1999年の樽はショットで1500円とお買い得
オールドサルーン1934
札幌市中央区北一条西4丁目1 札幌グランドホテル別館1F
011-261-3376
WEBサイト>>
■現役最高齢のバーテンダー BARやまざき
店の看板には山アオーナーの横顔の切り絵はご自身の作品だとか
  グランドホテルのバーで古いバーを尋ねると、やはりまっさきに挙がったのはここ「BARやまざき」。創業は1958年(昭和33年)、札幌の町場のバーでは最も古く、全国的にも珍しいのではないだろうか。浮き沈みの激しい飲食業界で半世紀以上も店を続けるのは稀有なこと。
 創業者の山ア達郎さんは、まもなく92歳になるそうだが今も現役でカウンターに立つ。この日は残念なことに山崎さんが帰られた後。火木土の20時から21時まで店にいると聞いて、あと1時間早く来ていればと悔やんだ。
 店はススキノの交差点から数分、飲食店ビルの4階にある。エレベーターを降りると立派な看板があり、分厚い木の扉の向こう側に「昭和」にタイムスリップしたようなバーが現れる。
 接客は淡々として適当に放っておいてくれるので、数軒はしごして最後に酔っ払ってやってきてもマイペースで居させてもらえそう。この日の締めにさっぱりしたいと「フローズンダイキリ」は頼むと、もこもこっとしたカクテルをきびきびとつくってくれた。
どこかクリームソーダを連想させるフローズンダイキリ
BARやまざき
札幌市中央区南3条西3丁目克美ビル4階
011-221-7363
WEBサイト>>
■料理もおいしい本格派 Bar Katsu Ohta
チャームは3点盛り。この日は温かいスープとオリジナルのホワイトソースの乗ったパンとさっぱり生姜
店はススキノの裏通りにある飲食店ビルの2階。入口にはメタリックな看板がかかる 名店揃いのススキノのバーのなかでカクテルはもちろん、フードがおいしいのは「Bar Katsu Ohta」ではないだろうか。
 ホテルバーで20年働いた後、独立、ススキノに店を開いたマスターの太田克彦さん。バーテンダーを志したのは、テレビのワイドショーでカクテルコンテストを見て「やってみたい」と思ったから。東京の一流ホテルの入社試験を、バーでの勤務を志望して受け、幸運なことに希望どおりの配属となった。それからはバーテンダーとしての腕を磨く日々。
 独立したのは10年前の2002年。食事もおいしいものが食べられる店にしたいと、知り合いの和食店で料理の勉強をしたうえでの開業。オープン以来、ほどんど休みなしに店を開ける。定休日は毎月1回、第3日曜日だけ。太田さん一人で店を回す。「いや、店にいる時がいちばん落ち着くんですよ」と笑う顔には無理した感じはない。
 カクテルコンクールで何度も入賞歴のある太田さんのつくるカクテルは、どれも丁寧で上品に仕上げる。コニャックをベースにする「サイドカー」は、おいしいけれど腕の良し悪しが如実に出ると言われる。ひと口含むとコニャックの深みのある甘い香りを、レモンジュースの酸味がほどよく締めて、とてもよくまとまっていた。
人気メニューの「モヒート」
Bar Katsu Ohta
札幌市中央区南6条西3丁目 第二桂和ビル2F
011-562-5559
WEBサイト>>