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上海にもブルワリーパブが登場    
古い洋館を改装したホフブロウ桃江路店。通りの向いはアイリッシュビアパブ。
 中国は世界一のビール消費量大国。インベブ、USBミラー、ハイネケンなどの世界メジャーはもちろん、日本のビールメーカーも積極的な進出を図り、激烈な競争を繰り広げている。そのなか上海でトップシェアを獲得したのは、日本の三得利(サントリー)。高級店から大衆店まで、飲食店やホテルにはほとんどに三得利が並ぶ。
 転じて外灘、新天地、衡山道など上海の流行の先端スポット。ここでは早くも自家製ビールを提供するブルワリーパブが登場して人気だ。高品質のものを量産して安価に供給するのが大規模ビールメーカーのビジネスモデルだが、カウンターカルチャーとして個性的なビールを少量生産するこうしたパブがある。ベルギーやドイツは伝統的なこのスタイルから大規模メーカーに脱皮するものが出た。新興の北米では30年前くらいから急増、今ではミニブルワリーのビールが全米のビール消費量の15%近くを占めるという。
 上海のブルワリーパブでお奨めしたいのは桃江路にあるホフブロウ(HB)だ。古い洋館を改装した落ち着いた店内。庭にはガーデンパーティができるウッドデッキ、週末にはバーベキューパーティも度々企画される。天気のいい日には気持ちよくビールが飲めそうだ。
中国では七夕は一大イベント。日本のバレンタインデーのよう。 ビールはウィート(軽い酸味のある小麦のにごりビール)、ダーク(黒)、ラガーがあって、どれもコクのあるしっかりした味わい。ホップのスパイシーな香りが好きな方にはきっと満足いただけると思う。料理はドイツのババリア地方の料理が中心で、ソーセージやサラダがおいしい。
 日本では1995年の地ビール解禁で一気にミニブルワリーの時代に突入かと思いきや、なかなか個性的な味が受け容れられず各社苦戦。だが、ここへきてようやく脚光が当たり始めた。メーカーの技術レベルが高まり世界レベルのミニブルワリー・ビールがつくられるようになったこと、若者に個性的なビールを好む者が増えてきたことが理由とされる。
いずれにしろさまざまな味わいのおいしいビールが飲めるようになることには、もろ手を挙げて賛成したい。

(文・写真 酒文化研究所 山田聡昭)

庭にはウッドデッキ。奥の建物のなかにミニブルワリーの銅釜が見えるの
ハム、ソーセージ、チーズ、ドイツパンなどがおいしい